FX外国為替取引投資の基礎知識と始め方!

FXに必要な情報収集

 
投資に厳しい制限がないこと
1990年代から高い経済成長力で発展してきた中国や東南アジア、中南米諸国は、新興国と呼ばれています。有望な投資先ではありますが、注意も必要です。それらの国々の政府や中央銀行では、外資が急速に流入したり流出したりすると国内経済が大きく変動するとして、厳しい制限を設けているケースがあるのです。

海外からの投資が難しい国もあれば、投資を引き上げる際に中央銀行の許可を必要とする場合もあります。比較的自由に投資でき、必要なときに引き上げることができる通貨を選ぶことが重要です。

流動性が高いこと
買いたい通貨があるのに売ってくれる人がいない、あるいは売りたいのに誰も買ってくれないというのでは、安心して投資はできません。いつでも自由に買いたいときに買え、売りたいときに売れることは重要で、これを流動性が高いといいます。

市場は、取引量が多いほど流動性が高くなります。と同時に、投資判断に有益な経済指標などの情報も多くなるのです。逆に、取引量が少ないと、わずかな売り買いでも値動きが敏感に反応して、為替レートが乱高下しやすくなります。最も流動性の高い通貨は、世界の基軸通貨である米ドル、次いでユーロです。基軸通貨とは国際間の決済や金融取引に使われる通貨のこと。投資のビギナーなら、まずは米ドルかユーロの取引から始めるとよいでしょう。そこで十分な成果とノウハウを得てから、より大きな利鞘を目標にほかの通貨に挑戦してみることです。


 
各種セミナーに参加してノウハウを学ぶ
FXは少ない資金で多くのリターンを得られる可能性がある一方で、当然損失を被るリスクもあります。あくまでも結果は自己責任ですが、あまり知識や情報のないまま取引を行うのは賢いとはいえません。そこで、多くのFX会社が無料で開催しているセミナーをお勧めします。

セミナーの内容は、為替やFXに関する基本的な知識から、有名なアナリストによる専門的な相場見通しまでさまざまです。なかには、FXを行うために必要なパソコンの操作方法を教えてくれるセミナーまであります。どれもFXを行っていくうえでとても参考になる情報ばかりです。

また、会場が遠いとか、時間的な余裕がないなどなかなかセミナーに行けないという人には、インターネットに接続しているパソコンがあれば自宅にいながらにして参加できるオンラインセミナーが向いています。 FX会社のホームページなどで開催情報をチェックし、自分の関心のあるセミナーに積極的に参加して、しっかりとFXの知識やノウハウを身につけるとよいでしょう。

各国の経済指標をチェックする
外国為替相場に大きな影響を与える要因として、アメリカをはじめとする主要国の経済指標があります。経済指標にはさまざまなものが数多くありますが、多くのFX会社のホームページに各指標の発表のタイミングや内容などが記載されています。特に自分が取引をしている通貨に関係する指標については、いつ発表されるかをしっかりと把握するようにしましょう。


 
最新の金融ニュースにアンテナを張る
外国為替相場はさまざまな要因によって変動するため、FX取引を行うにはいかにして相場を左右するような情報を集められるか、が大きなポイントになってきます。

そこで心強いのが、ロイターやブルームパーグといった大手通信会社の発信するニュースです。これらの通信会社は金融関連の情報配信に定評があり、世界中で起こっている経済ニュースをリアルタイムで配信するため、為替レートに影響を与えるようなニュースが出たときには、すばやく情報をキャッチすることができます。このことはFXを行ううえで、非常に役に立つのです。

FX会社によっては、この大手通信会社のニュースを無料で見られるサービスもあります。 FX会社によって得られる情報量に違いがあるので、口座の開設時にどのような情報が得られるかを事前に確認しておくとよいでしょう。

専門家のレポートをじっくりと読む
為替相場の見通しや世界各国の経済分析など、取引に役に立つ専門家のレポートもFX会社のホームページで見ることができます。口座を開設してから取引画面でしか見られないレポートもあれば、口座を開設していなくてもホームページ内で閲覧できるレポートもあります。

まだ為替の知識があまりないFXのビギナーにとっては、経済分析のレポートなどは難しく感じるかもしれません。しかし、じっくりと読み込んでいけば、専門的な理解も深まり、金融業界の動きも身近に感じられてくるはずです。


 
まずは1面トップと政治面、国際面をチェック
FXにとって新聞は重要な情報源の1つです。日本経済新聞などの経済紙をどのような視点で読み解いていくのか、具体的に見ていきましょう。

①最初に1面トップにある国際関係の記事をチェック

国際関係の記事によって、今後の為替動向、また金利動向をある程度予想することができます。例えば、1面トップにサブプライム問題によって評価損の膨らんだ外資系証券会社各社の四半期決算の記事があったとします。金融機関の資本増強のため、アメリカの金利が下がり、金利差の魅力が失われるかもしれません。また、アメリカ経済への多大な影響を考えると円高ドル安要因になるとも考えられます。

②政治面・経済面のチェック

次に政治面・経済面にある、国内の景気動向や政府の金融政策をチェックします。また、景気動向指数など主要な経済指標が経済面に掲載されることもあります。

③国際面のチェック

国際面でも、今後の為替動向、金利動向が予想できます。例えば、イラクの治安回復が進んでいる記事は、ドルの需給に好影響を与えるでしょう。一方、チベット問題の深刻化、四川大地震を伝える記事は、株式など中国投資が下火になることが予想できます。そうなれば人民元は売られますが、人民元切り上げを避けられるかもしれません。このように各国の政治動向、経済動向について検証することが大切です。


 
マーケット面はこのようにチェックする
1面、政治面、経済面、国際面とチェックしたら、次にマーケット面をチェックしましょう。そのポイントは次の通りです。

①前日の為替市場の動き
米ドルやユーロだけでなく、豪ドル、タイバーツ、インドネシアルピアなどの米ドルに対する動きも確認しておきましょう。毎日の新聞から相場の流れを読み取り、その流れに乗って為替の需給の節目をつかむのです。

②短期金利の動向
・コール取引......日銀の金融政策が直接に反映されています。その短期金利は、海外の金利と比較する際に基準となる重要な数字になります。また、日銀の政策決定会合は、金利変更の重要なポイントです。会合後の日銀総裁のコメントは、近い将来の金融政策の変更について示唆することもあるので注目です。
・レポ取引......外国銀行や外資系証券会社にとって円資金調達の重要な手段になっていて、彼らの資金繰りを見るうえで重要です。その金利はコールレートより高いのが通常ですが、コールより先見性があり、変動幅も大きいのが特徴です。レポ金利がコールレートより大幅に高いときは、外資系証券会社などで資金ニーズが増大したということです。紙面の解説でその理由を把握しておきましょう。

③中長期金利の動向
為替の需給は、短期金利だけでなく中長期の金利動向も確認します。中長期債や株式市場の外国人投資家の売買も要チェック。中長期債や株式に外国人買いが入ると、円が強くなることを意味します。