FX外国為替取引投資の基礎知識と始め方!

FXでは政策金利が通貨の需給に影響


アメリカの利下げで市場が混乱
通貨を発行する国の中央銀行は、それぞれの国内事情によって金融政策を行います。政策金利を操作しながら金融を緩和したり、引き締めたりするのです。

2007年8月の急激な為替の変動と混乱は、いかに金融政策が需給バランスに影響を及ぼすかを教えてくれました。発端は、アメリカで表面化したいわゆるサブプライム問題です。これに対処するため、アメリカのFRBは政策金利を短期間に大きく引き下げて、短期金融市場に多くの資金を供給しました。一方、日本の中央銀行である日銀は、それまで続けてきた低金利政策の維持を決めたのです。

この結果、政策金利であるアメリカのFFレートと日本のコールレートの金利差は大幅に縮小。外国為替市場では、ドルを売って円を買い戻す動きが止まらず、外国為替市場の需給バランスは一気に崩れました。アメリカの金融政策の変更と円やユーロに連動する為替レートの動きを見ると、金利の低下と米ドルの下落が連動しているのが読み取れます。

オーストラリアはインフレ懸念から利上げ
日本の投資家に根強い人気のあるオーストラリア。この国の経済成長率は年率4.3%と高いのですが、消費者物価指数が前年比3.0%の伸びを示しています。インフレを懸念するオーストラリアの中央銀行は、2008年2月から政策金利を段階的に引き上げました。政策金利の動きと為替レートの推移ですが、2007年8月以降、1豪ドルは95円台であづたのが、金利引き上げ以降は97円台と強い動きを示しています。