FX外国為替取引投資の基礎知識と始め方!

FX為替相場の動きを判断する方法


ファンダメンタルズに基づいた理論
将来の為替相場を予測する方法には、大きく分けてファンダメンタルズ分析とテクニカル分析という2つがあります。まずは、ファンダメンタルズ分析について解説を進めていきましょう。

最近の為替相場を知っている人なら、1ドルが100円を大きく割り込んで80円になればドルは安すぎる、逆に1ドルが130円以上になれば高すぎると感じることでしょう。なぜ1ドル80円は安すぎて、130円なら高すぎるのでしょうか?

為替相場に詳しい人でも、この問いに明確に答えられる人は、決して多くはありません。そもそも、高いか安いか判断するには、適正な水準を知る必要があります。では、本来あるべき為替相場の適正な水準とはどのくらいなのでしょうか。この命題に対して、あいまいな感覚ではなく合理的な説明をつけようとするのが、これから説明する為替相場決定理論と呼ばれる考え方です。

この理論は、通貨の価値は需要と供給によって決まることが前提になります。そして、需給は経済のファンダメンタルズによって左右されるという立場から、為替相場を把握しようというものです。ファンダメンタルズという言葉は、「経済の基礎的条件」と訳されます。具体的には、GDP成長率(経済成長率)、インフレ率、金利水準、国際収支、失業率といった経済指標で表すことができ、その通貨を発行する国のいわば経済的な基礎体力にあたります。為替相場は日々変動しているので、必ずしも為替相場決定理論通りにはなりませんが、中長期間で見れば、いくつかの経済指標の差が国家間の通貨の交換レートに影響を与えていることは確かです。