FX外国為替取引投資の基礎知識と始め方!

FX為替取引での決済はいつされるのか


円とドルの決済
2国間の資金決済には、当然ですが外国為替取引が必要です。では、決済にともなってどのように外国為替取引が行われるのか、具体的に見ていきましょう。

サウジアラビアとの原油輸入代金の決済では、円資金を米ドルに交換しなければなりません。第1段階は、石油会社が日本の銀行と行う為替取引です。例えば、1バーレル100米ドルで5万バーレル購入したとすれば、支払代金は500万米ドル。日本の銀行との間で為替レートを1ドル100円で決めたとすれば、円では5億円必要になります。

第2段階は、この円での支払代金を受けた日本の銀行が、アメリカの銀行に米ドルで振り込むときです。これは外国為替市場でディーリング取引を行っているレートを使用して振り込みます。顧客レートとの違いが出れば、それは損金や益金として計上されます。

円と中国・人民元の決済
前項で解説した中国株を投資信託で購入した場合も、日本の投資家が支払った円が人民元に交換されなければ決済できません。しかし、中央銀行である中国人民銀行は、1米ドルが6.9人民元前後に保たれるように厳しく為替管理を行っていて、米ドルや円のように為替市場で制限なく自由に取引できません。また、非居住者の中国株への投資も制限されているのです。このような投資環境のもと、購入資金の円は米ドルに替えられ、日本の信託銀行から中国側の指定商業銀行口座に人民元として払い込まれます。