FX外国為替取引投資の基礎知識と始め方!

FX国際金融の投資収支・直接投資


企業の事業展開を目的とした投資
投資収支は居住者と非居住者との間で行われた金融資産・負債の取引を計上する項目です。投資収支は直接投資と証券投資、その他投資に分類されます。まず、直接投資から見ていきましょう。

日本企業が海外に工場を建設するとします。そのためには、土地の購入費や工場の建設費、機械の購入代金といった投資資金が必要です。このように、日本企業が海外で事業を展開する目的として行う投資を直接投資と呼びます。

また、海外支店を開設する場合でも、事務所の確保や機器類購入のための資金が必要です。その資金を日本から外国へ送れば、資本収支上ではマイナス項目として計上されます。反対に、海外の金融機関などが日本に支店を開設したり、外国のメーカーが日本に工場を建設したりする場合には、必要な資金が日本に入ってくるので資本収支上はプラス項目に計上されます。

自動車や家電といった製造業が生産拠点を求めて海外に進出すれば、結果的にその分だけ日本国内での生産活動が減少する(空洞化)といったマイナス面もあります。日本企業が海外進出する一方、外国企業にも今まで以上に日本へ進出してほしいものです。

外国企業の経営に参加するのも直接投資
そのほかにも、日本企業が外国企業の経営に参加することを目的として、その企業の発行済み株式の10%以上を購入する場合も直接投資として分類されます。外国資本による日本企業の買収M&A)が増加していますが、日本からの外国への直接投資金額のほうが多いので、国際収支統計上の直接投資は赤字が統いています。